第211章 お前のその厚かましさでか?

「井上さん、取調室までご同行願います」

 そう告げられた瞬間、井上颯人は福田祐衣を凄まじい形相で睨みつけた。その瞳の奥には、溢れんばかりの怨嗟が渦巻いている。

 だが結局、彼は鼻を一つ鳴らすと、背を向けて警官たちの後に続き、取調室へと足を踏み入れた。

 取調室の照明は寒々しいほどに白く、井上颯人の顔を照らし出し、その表情を一層陰惨なものにしていた。

「刑事さん、何かの間違いじゃないですか? 近藤蒼大なんて男、私は知りませんよ。ましてや彼と共謀したなど」

「彼が勝手に下心を抱いて、犯行に及んで捕まっただけでしょう。私を道連れにして、罪をなすりつけようとしているに違いありません」

 ...

ログインして続きを読む